大学の受験は、現代文がすべてと言ってしまっても良いと思います。現代文の勉強は、全科目の土台となるものであり、これからの人生の土台となるといっても言いすぎではないでしょう。
まず僕のように、現代文の問題が読めないと、あらゆる科目の問題文が読めない可能性があります。つまり何が書いてあるのか、なにを聞かれているのかが分からないのです。だからこのレベルにある学生、僕は結構多いと思っているのですが、偏差値50以下の人は、まず現代文をしっかり勉強して、日本語への理解力を身につける必要があります。これは社会人になった大人にもやってもらいたいと思っています。
現代文は、書いた人が伝えたいことを、いろいろなデータや例えを使って、読者に分からせようとする科目です。現代文ができるということは、書いた人が伝えたいことを理解できるということです。つまり、文字を通した他人への理解力が高くなるということです。他人と対話できる能力を養う科目なのです。
この能力がないと社会人になってもコミュニケーション能力がないと評価されます。他人の意見を聞く、他人の書いた文章を読む能力は大学受験の勉強で身につけておくことができれば良いと思います。一般的に、就職活動などで頭が良いといわれている学生はこの能力が高いということです。これは現代文、つまり日本語の能力が高いということです。
現代文に対する能力が低いと将来どうなるかというと、他人の気持ちが分からない、役に立たない社会人になる可能性が極めて高いです。いつも気にしていることは自分の評価のことばかりで、上司や先輩の優しさが分からず、周りの人がイライラしていることにも気付かない社会人になることでしょう。
僕は、社会保険労務士として多くの中小企業の新卒の学生をみてきました。面接の段階から学生をみてくると、しっかりしている学生とそうでない学生の違いは一目瞭然です。こちらが何を聞いても、的外れな答えしてくる学生、しっかり受け答えのできる学生とはっきりわかれます。
僕が、相手にしている会社は小さな会社ですから的外れな答えをした学生でも採用しなければならないときもあります。そういう学生を採用してみると、案の定こちらが求めていることはまったくできず、悲しい結果に終わることが多いのです。
このできる学生、できない学生の違いは日本語が理解できる力があるかないかだと思います。その能力を鍛える科目が現代文なのです。
つづく
