見つけてしまった究極のズルい勉強法

少しさかのぼって、小学生の頃はどうだったかというと、これまたまったく勉強していませんでした。恐らく、両親も驚くほど勉強していなかったと思います。

当時はファミコンの全盛期で、ドラゴンクエスト、ファイナルファンタジーなどばかりやっていたように記憶しています。いつも目が真っ赤になっていました。小学生の頃、私は吃音で悩んでいたこともあり、そして3月生まれだったこともあり、何とかみんなについて行くことだけで、両親の頭のなかは精一杯だったと思います。

小学生の頃は勉強の意味をそれほど分かっている人はいません。ただ単純に試験で良い点数をとって、先生や両親に褒められたいと思っています。もちろん、私もそう思っている一人でした。先生に褒められる生徒を見て、うらやましいと思わない生徒はいないと思います。普通の子どもなら、褒められればうれしくてもっと勉強するようになります。

しかし、私は勉強をしなくても、小学校のテストで良い点を取る方法を見つけてしまったのです。勉強をしなくても良い点がとれるので、褒められてもうれしくもないのです。それを発見したことが、私が勉強しなくなった原因の一つのようにも思います。

あるとき押入れから、2つ年上の兄の過去の試験問題が出てきました。私が小学4年生だったら兄は小学6年生で2年前に使われた試験問題です。その試験問題が、私が受けている試験問題とまったく一緒だったのです。A3サイズの試験用紙。だいたい表面がカラーで裏面がシロクロの試験用紙です。

この事実に気付いてからは、試験の前日に、兄が過去にやった試験問題を押入れから引っ張り出してきて答えを暗記していました。そうすると大体90点から100点が取れるようになりました。

これならどんな人でも良い点が取れます。問題の内容はまったく理解していなくて良いのです。問題用紙の形式が同じだし、空欄の箇所も同じで、選択式問題の答えも同じですから、前日に覚えた言葉や記号を答案用紙に書くだけで高得点が取れるようになりました。

しかし、このやり方には大きな落とし穴がありました。表面しかないと思って表面だけを一生懸命に暗記していくと、裏面にも問題があった場合「0」点なんです。先生からもこのことを言われたことがあります。

「表面は良くできているけど、なんで裏面は何も書いてないのかしら・・・」

小学生の私には、こう言われると冷や汗ものです。親にも兄の試験と同じという事実が知れたら、次回からは兄の試験問題が使えなくなります。小学生の頃は、ひやひやしながら試験を受けていたことを思い出します。また抜き打ちの試験のときは、まったく対応できませんでした。そういう時はもうお手上げでした。

宿題や提出物も、まともにやったことのない小学生でした。詩を書いてくる宿題を、プロが書いたものをそのまま使って提出して怒られたこともあります。本当に勉強とはまったく無縁の小学生でした。

同じ問題が出題されているのに気付いたのは、小学生の頃だけでなく、高校生のときの中間試験や期末試験での数学や化学でも同じことでした。高校生のときの試験は、小学生のときのように、まったく同じ問題ではありませんでしたが、教科書の数式や化学式を暗記しておけば、試験では教科書の例題とは違う数字をあてはめる試験だったので、公式を覚えていくと高得点、公式を覚えていないと0点という感じでした。高校生にもなると、0点でも格好悪いとは思わなかったし、親に怒られるという恐怖心もなかったので、学校の成績なんてどうでもいいやという生徒でした。

つづく

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